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| 狩人と犬、最後の旅(1/2) |
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過酷な大自然の中で生きる人たちにとって、イヌは欠かせない存在だ。極北の地の代表的な乗り物と言えば、冬の交通手段、輸送手段としてのDog Sled (犬ぞり)だろう。近年では多頭のイヌを維持していく大変さから、あるいはもっとスピードがでるという利点から、スノーモービルが犬ぞりに取って代わるむきも少なくはないが、狩人にとっては冬の大切な狩りの時期(毛皮を得るための狩りは、毛皮がフサフサして厚くなる秋から冬に行われる)、−40℃以下にもなる極寒の中でも故障をすることもなく、危険を察知し安全を確保しながら、足跡が残ることのない広漠とした原野を家まで導いてくれる(イヌは道を忘れることはないから!)犬ぞりは、やはり重要な移動手段であることには違いない。また機械と違って過酷な自然の孤独の中で、温もりのあるイヌ、友であるイヌがそばに居てくれる精神面でのメリットは計り知れないのではないだろうか。
犬ぞりは何頭かのイヌでチームが組まれる訳だが、その編成は先頭を走るLead Dog(先導犬)、そのすぐ後ろに配置されるPoint Dog、そしてそりのすぐ前を走るWheel Dog(車輪の意)。7頭あるいは9頭編成の犬ぞりの場合には、その他中央に Swing Dog(またはチームドッグ)と呼ばれるイヌが配置される。どのイヌをどの位置に配置するかのポジショニングは大変重要で、あたかもサッカーチームのように戦略的に行われるようだ。 マッシャー(犬ぞり使い)にとって最も重要な仕事の1つが、リードドッグを育成すること。殆どのリードドッグは作られるのではなく、生まれつきもって生まれた素養だといわれる。そのためマッシャーはまず、希有のリーダーシップをもち、スタミナ、服従性、そして知性をも合わせもつイヌを探し出すことから始めなければならない。そして寝食を共にし、トレーニングを重ねて信頼関係を築いていく。そうして育て上げたイヌの中から試行錯誤を経て、リードドッグが選ばれる。 マッシャーのコマンド(命令)に耳を傾けながら、同時に前方の状況判断をするリードドッグは、マッシャーにとっては掛け替えのない宝物なのだ。映画『狩人と犬、最後の旅』の主人公ノーマン・ウィンターにとってシベリアン・ハスキーの“ナヌク”はまさにそんな存在だった、悲しい事故が起るその時までは……
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